墓苑と墓園との違い

現代は葬送の形そのものがとても多様化している時代です。そのため葬儀の呼び名も様々で、その性格も多岐にわたっています。お墓に対しても同じことが言え、墓苑や墓園などの言い方があります。園という文字には畑という意味合いがあります。かつては園は垣根で仕切られた農地のことを指すもので、苑はこの農地の垣根のない土地のことを指したとも言われています。墓園との違いを考える時、日本語の意味では墓苑と墓園との違いは全くないと言って間違いはありません。しいて言うなら、どちらかといえば苑という文字を使用したほうが高級感があるというイメージを受ける人が多いようです。実際に言葉や文字、呼び名も時代の移り変わりとともにどんどん変わっていきます。もともとお墓だったものが墓地になり、その次に呼ばれ始めたのが墓苑や墓園です。また墓苑と墓園との違いとしてよく言われるのが墓園のほうがイメージが暗く、墓石がたくさん立ち並んだどこか暗いイメージがするという声です。また、墓苑には広大な土地に公園風に作られた共同墓地のことを指す意味があります。公園墓地とも呼ばれるこの形は、19世紀の初めに産業革命によって都市への人口の流入のために都市部に公営墓地が誕生したのが始まりだといわれています。日本で最初にできた霊園は、大正時代に開園した多磨霊園です。それ以降に作られた霊園は、ほとんどの所がこれをモデルにしているとも言われています。多磨霊園の登場はこれまでの墓地のイメージを大きく変えることになり、現代にまで影響を及ぼしています。墓地を公演様式にしたことによってこれまでの墓地感が大きく変わり、暗くてどこか湿っぽく、非衛生的なイメージだった墓地が、全く新しい明るいスペースへと一新されました。最初の内は違和感を持っていた人々も、この公園墓地の警官が人気を呼び、この様式は地方都市へとどんどん広がりを見せるようになりました。そしてさらに特徴的なのが、自社の境内の墓地とは異なり、墓苑や墓園などのいわゆる公園墓地では宗教や宗派の制限がほとんどないということです。どんな宗教の人でも利用可能で、近年ではお墓の形や墓石に刻まれる言葉などもかなり個性豊かなものが目に付くようになってきています。ただし、少子高齢化と核家族化の影響により、お墓に対する発想もかなり大きく変化しているのが現代の最も大きな特徴です。墓石を立てるのではなく、散骨したり、樹木葬などのように自然に返る形での埋葬を望む人も少なくありません。

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